私の職業・専攻である学問や法学に関する質問と答えをまとめてあります。
この頁には，オリジナル・コンテンツのほかに，わたくし関堂が執筆した論文その他の論稿が収録されています。これらはいずれも，定期刊行物等他のメディアに一度掲載されたものですが，その所収書籍はむしろ一般の書店に置いていないことのほうが多いのです。こうした点に鑑みて，これらを頁において広く公表することとし，もってみなさんのお役に立てていただき，ひいてはわたくし自身の利益に寄与すればよい，と考えています。ただし―
この頁に収録されている論稿は他のコンテンツと同様著作物であって，これらを利用するには，私的使用や引用など一定の場合を除き，著作者ないし著作権者の許諾が必要です。したがって，著作者たるわたくし関堂（およびその他の著作者・著作権者）が許諾をしない限り，当該論稿を複製し，あるいは口述するなどして利用することはできません。ウェブ頁において自己の著作物を公表するということは，ある程度までの第三者の利用行為を黙示的に許諾したと考えることも不可能ではありませんが，だからといって，あらゆる利用方法・態様について無条件で許諾をなしたことにはなりませんし，ましてや著作権を放棄したなどというつもりはさらさらありません。
ただ，このことはみなさんの利用をまったく許諾しないという趣旨ではありません。むしろおおいに（ご利用いただけるのであれば）利用していただきたいわけでして，一方（たとえば内容を曲げて流布されるなど）無秩序にあるいは理不尽に利用されたくはない，そうまでして利用してほしくはない，と考えています。ゆえに，ご利用に際してはご面倒でも関堂までご一報ください。当方としては信義に反して利用を妨げるようなことはしない所存でおります。
また，この頁に収録されている各論稿は，誤字等を訂正し，体裁を整えるなどしてそのオリジナルとは若干異なっているものがあります。ですからこれらをみなさんの著作物において引用する場合は，できるだけそれぞれのオリジナルにあたってください。もしオリジナルを参照することができない，または参照することが著しく困難であるという場合は，その旨関堂までご連絡ください。なお，各論稿に個別にリンクを張るに際しても，（リンクをすること自体は不法行為を構成しないと考えますが，）上記の点からご連絡いただきたいと存じます。
確かに，JASRAC（日本音楽著作権協会）や ACCS（コンピュータソフトウェア著作権協会）はそれぞれ著作権法に関する情報を一般に提供するなどして啓蒙活動を行っており，それは私たち著作権法の教育・研究に携わる者が本来積極的になすべきことと大部分で重なります。そうした意味から，一般の人々がそれらの団体と私たちとを同列に捉えることは，理解できないわけではありません。
しかしながら，上記のような団体は個々の権利者からその権利の管理を委託されたり，権利者が自己の権利を守るために設立した，いわば権利者のための団体ですから，勢い著作権法等の法令の解釈も権利者の側に立ったものになることは否定できないでしょう。他方研究者は，法の目的や沿革はどうか，また衡平であるかどうかなどといったあくまで客観的な視点から法の解釈やそれに関する研究・教育を行っているのですから，場合によっては権利者やその側に立つ者の意見・主張と相容れないこともないわけではないのです。
もちろん研究・教育することでその対象である権利の重要性についての理解も深まるわけですから，権利者の主張や考え方に首肯することも多々あります。しかし，だからといって権利者団体と十把一絡げに捉えられてあまつさえ敵視されることは，大変遺憾に存じます。そしてそのような単純な捉え方しかできない人を哀れにすら思います。いずれにせよ肝要なのは，クリエイター（権利者）にしろユーザー（利用者）にしろその一方の側面から主観的に問題を捉えるのではダメだということで，これをより多くの人々に理解してもらおうと日々腐心している次第です。
ところで，上記団体がよくやるように，（著作権侵害となるべき行為をもって）「犯罪です！」などといって刑事責任を前面に押し出して人々の規範意識に訴えるというのは，最近ではあまり効果が期待できないと個人的に感じています。それよりも民事責任をきちんと説明することで利害損得を意識させたほうがいいのではないでしょうか。「罰せられるぞ」とか「逮捕されるぞ」というように心理的に強制することによって私法上の権利を守らせようとするのは，一般市民を（法律の素人だからということで）ある意味バカにした扱いであるとさえ思うのですが。