M4(メディア批評日記) に関する質問と答えをまとめてあります。
このサイト(特に M4)では,“urn:isbn:
”で始まる ISBN コードによる URN スキームを用いて書籍を特定しています。しかしながら,このスキームをサポートする UA(ブラウザ)は現在のところほとんど存在しないようで,そうしたブラウザでリンクを辿ろうとしてもサポートされていない旨の警告表示が出るだけとなってしまいます。
もっとも ISBN は IANA に正式登録されていますので,いずれは多くの UA でサポートされることが期待されます。それまでは Amazon 等の書籍販売サイトで代用するなどして気長に待ちましょう。
ご指摘のように,フランク・ザッパ(Frank Zappa: 1941-1993)は私が最も敬愛する音楽家の一人です。他方私が“変”かといわれれば多少は変わったところがあるかもしれません。だいたい研究者とか大学教員になろうとしている点で十分偏屈な人間であると自覚してはいますが,それはザッパの音楽のみに由来するということではないでしょう。
ザッパの音楽というと一般には「変拍子」とか「無調」とかいう固定化されたイメージがあり,それが一般人をして“変”だと思わせるのかもしれません。しばしばプロのミュージシャンにあってもちょっとばかり変拍子を使ったからといって(ロクに聴いたこともないクセに)「ザッパっぽい」などという者もいます。しかし彼の音楽の本質は R&B やドゥーワップを背景(バックグラウンド)とする“多様性”であって,その一つの側面のみを捉えて“変テコ”だと片づけるべきではないのです。ザッパの音楽において私が特に惹かれるその特徴を挙げるとすれば,以下の二点に集約できましょう。
一般のロックバンドにありがちな斜に構えて格好をつけた詞や曲でなく,率直な言葉で笑い飛ばしたりしている点がいいのです。もっともその批判精神ゆえに,その矛先(例えば女性や同性愛者など)とされた立場の者やその利害関係団体から差別だと攻撃されることもしばしばあったようですが,これに対してはザッパ自身,(先ほどの例に対すれば)男性や異性愛者も同様に批判しているのであって差別をしているわけではない,と述べています。彼の晩年の作品 Jesus Thinks You're a Jerk (Broadway the Hard Way 所収)の歌詞に “Jesus will think I'm a jerk just like you”
(強調は関堂)とあることもその証左の一つでしょうね。
一般のミュージシャンにあるように,単に商品としての録音物(CD等)を売らんとしてその録音物に収録されたとおりに演奏する(あるいは録音物を流して演奏しているフリをする)ことでライヴやコンサートをやるというのではない点が,まず重要です。ザッパの楽曲はむしろライヴが初出であることが多く,そうした演奏の録音を元に(そのまま,または編集して)商品としての録音物を世に送り出すことが多いという点でも,それはわかるでしょう。勢いザッパをサポートするバンドのメンバーの力量は非常に高く,ザッパ・バンド(ないしマザーズ)出身者であるジョージ・デューク,チェスター・トンプソン,テリー・ボジオ,パトリック・オハーン,エイドリアン・ブリュー,ヴィニー・カリウタ,スティーヴ・ヴァイなどが優れたミュージシャンとして名を馳せています。
ところで,ザッパが好きであるとか彼に影響を受けたと公言する人も少なからずいます。最近の著名人では,チェコ共和国の大統領ヴァーツラフ・ハヴェル(Václav Havel)や“シンプソンズ(The Simpsons)”の作者マット・グレイニング(Matt Groening)が挙げられますし,わが国においても俳優のオダギリジョーが 公式サイトにおける自身のプロフィール で好きなミュージシャンにザッパを掲げています。
はい。衛星波や有線も興味はあるのですが,そちらに手を出すとそれこそ一日中テレビをみるハメに陥りそうなので(今のところは)やめておきます。