知的財産法(朝日大学・法学部,大阪教育大学・教育学部 ほか)
この 「講義概要:知的財産法」 は,2008年度現在において関堂が担当する 「知的財産法」(朝日大学・法学部)および 「知的財産権入門」(大阪教育大学・教育学部)の共通講義ノート(レジメ)です。半年開講の後者においては,この講義概要の内容を間引いて授業を行います。
知的財産とは何かをまず考え,これを保護する意義を考察する。
登録を権利発生要件とする特許権の取得手続を俯瞰する。
特許,実用新案といった技術的創作の保護について検討する。
均等論および消尽論を含めた特許権の効力について論じる。
特許法制と産業政策の密接な関係について,その変遷を見ながら理解する。
特許に準じつつもいくつかの制度が異なる実用新案法制について理解する。
物品のデザインの保護を目的とする意匠制度について俯瞰する。
商品・役務に付される識別性ある標章を保護する商標制度について俯瞰する。
行為規制法としての不正競争防止法につき,他の知的財産法との異同を理解する。
規制される不正競争行為の各類型について概説する。
創作的な表現を保護する著作権法の意義を知る。
広義の著作権とそれに含まれる財産的権利および人格的権利を理解する。
公正な利用との衡平を図るべく設けられた権利制限規定について考察する。
著作物の伝達を担う者に与えられた権利の意義を考察する。
わが国では裁判上で認められたパブリシティの権利について概説する。
各知的財産に関する国際的枠組みとしての多国間条約について俯瞰する。
知的財産がデジタル・コンテンツとして流通することの意義と問題点を考察する。
知そして情報が人類共通の財産であるとの観点から,知的財産法制の問題点を探る。